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ゴボウ(春) |
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春まき 種まき……4月〜 5月上旬 収穫10月〜2月
秋まき 種まき……9月〜10月上旬 収穫 6月〜8月
ゴボウは【キク科】の根野菜です。
地中海沿岸から西アジアを原産とする食物繊維たっぷりの野菜です。
日本へは中国からもたらされ、平安時代にはすでに栽培がおこなわれていたようです。
20℃から25℃の気候でよく育つため、春や秋に種をまき冬や初夏に収穫されます。
初夏に収穫される新ゴボウは柔らかくサラダに最適です。
冬のゴボウは煮物などおせち料理にも登場します。
中国では漢方薬として扱われるほど栄養価が高く、食物繊維がとっても豊富で
便秘や大腸ガンの予防にも効果があり天然の健康食品といえるでしょう。
主な成分
Ø お腹のなかをきれいにする不溶性食物繊維
Ø 肝臓機能を高め体内毒素を排出する水溶性食物繊維イヌリン
Ø 滋養強壮効果のあるアルギニン
参考:農林水産省統計(平成23年産)
ゴボウはたくさんの品種がありそれぞれ長さや太さ、食べられる部分などが異なります。
根の長い長根種はスーパーなどでもよく見かけるゴボウです。
根の短い短根種は太い根をもつものが多く、あまり深いところまで耕せない畑で育てる場合に便利です。
またプランター栽培では根の長さが30〜40cm程のミニゴボウが適しています。
大きなゴボウよりアクが少ないのでサラダ向きです。
他にも秋まきで栽培できる葉ゴボウ(若い葉柄と根が食べられる)などがあります。
育てる場所や季節によって品種を選ぶとよいでしょう。
長根種
l 滝野川大長…春。シャキシャキした歯ざわりと独特の香りです。
l 柳川理想…春・秋。白肌で、肉質がやわらかくて香りに富み食味がすぐれています。
l 山田早生…秋。肉質が緻密でやわらかく、香りに富み肌は白くて滑らかでスの入りも遅いです。
l すなお白肌…春。根長80cm前後で、先端まで肉付きよく根形・根長ともに良く揃います。
短根種
l 大浦太ゴボウ…春。根長六十センチほどの太い短根ゴボウです。
l ミニごぼう…春。春まき栽培が主流で根が短い品種が主流です。
l サラダむすめ…春。根長35〜45cm程度の短根太ゴボウです。播種後100日程度で収穫できます。
種は種皮に発芽抑制物質が含まれているため、植える前に一昼夜冷水に浸し発芽しやすくしておきます。
また肥沃の土を深く耕しておきます。
畑栽培
l 苦土石灰(1uあたり100gくらい) 土の酸性を中和する。
l 野菜専用肥料。
プランター栽培
l プランターや鉢、または培養土や肥料が入っていた袋(水はけ注意、深さが40cm以上あるもの)。
l 野菜専用の培養土(元肥入り)。
l 野菜専用肥料。
■土づくり
畑栽培
ゴボウは 酸性に弱く酸性土を嫌う ので、家庭菜園には 苦土石灰をまいてよく耕し酸性を中和するようにしましょう。
ゴボウはその他の野菜と比べてかなり深めに耕して、股根を予防するために石やごみを根気よく取り除くように
して下さい。
種まきの2週間ほど前までに苦土石灰や完熟堆肥を土全体に加え、土の成分を中和させておきます。
苦土石灰は1uあたり100gくらい、完熟堆肥は1uあたり3kgが目安です。
同じく植え付けをする1週間ほど前に高さ10〜30cm幅30cmほどの大きさの畝を作り、畝の真ん中に
深さ40cmほどの溝を掘ります。溝の中に野菜専用肥料を入れ、土を戻して畝を整えます。
※ゴボウは連作が苦手なので、キク科の植物を植えた場所は5年ほど避けてください。
プランター栽培
用意しておいたプランターに野菜専用の培養土を入れます。
培養土や肥料の袋で栽培する場合は、水はけをよくするため袋の底に穴を開け
底に野菜専用の培養土を入れてください。
■種まき・植え付け
ゴボウの種まきは、春(4〜5月)もしくは秋(9〜10月)に行います。
種の状態で15℃以下の気温にさらしてしまうと芽が出にくくなります。
またゴボウが小さいうちに霜が降りてしまうと、ゴボウが浮き上がったり傷ついたりします。
気温が20〜25℃の暖かい時期に植えて育てましょう。
秋まきの栽培では春まきの栽培より収穫期間が短くなり、とう立ちなども起こりやすいです。
秋まき向きの品種を選んで育てるとよいでしょう。
※ゴボウは地面に出ている部分は寒さに弱く、3℃ほどで葉や茎が枯れてしまいます。
しかし地中深くに埋まっている根の部分は寒さに強く、−20℃でも生きていけます。
種まきを行う前の日に、土に水をかけておきます。
種まきの当日、作った畝に2〜3cmくらいの深さの穴を5〜15cmほどの間隔を空けて掘っていきます。
※プランター栽培の場合、間隔を5〜8cmほどにしましょう。
掘った穴に2〜5粒ずつ種をまき、5mm〜1cm程度の土で薄く覆い手で押さえます。
※ゴボウの種は光を好むので、土をかけ過ぎないようにし発芽までは土を乾かさないようにしましょう。
■水やり
水やりは成長の度合いによって頻度が異なります。
小さいうちは乾燥に弱いので土の表面が乾いた時に、その都度水やりをします。
本葉が10枚ほどついて大きくなると逆に湿気に弱くなり、
2日以上続けて水を与えてしまうと枯れてしまうことがありますので気をつけましょう。
■追肥・土寄せ
ゴボウの追肥は後半の成長期に2回行うのが一般的です。
1度目は本葉が3〜4枚になった時の間引き作業の後に行います。
肥料を苗からある程度離れたところ(畝の周りなど)にまいて土寄せをしましょう。
追肥を行うときは、肥料のあげすぎでゴボウを枯らしてしまわないよう注意しましょう。
土を寄せるときは成長している部分を埋めてしまわないよう気をつけます。
2度目は本葉の数が10枚ほどになり草丈が30cmほどにまで成長した時に行います。
1度目と同じ手順で行いましょう。
■間引き(芽かき・摘芯)
種をまいてから10日〜2週間ほどで発芽します。
本葉が1〜2枚出たころ、葉の色味が悪いものや元気のないものを中心に間引きします。
本葉が3〜4枚になったころ、育ちが悪いものや逆に育ちがよすぎて根が地上に出てしまったもの、
葉がまっすぐ立っておらず横に広がって寝ている様なものを間引いて1カ所から1本のゴボウだけが
生えているようにします(1本立て)。
間引くときは残しておくゴボウが浮き上がらないように、ゴボウの根元を手で押さえながら行いましょう。
葉が横に広がっているものは、ゴボウが変形している可能性が高いです。
■病気・害虫
主な病気には黒斑細菌病やうどん粉病、根腐れ病などがあります。
病気にかかってしまったら周囲に伝染する前に、薬剤散布や感染部分の除去などを行い、迅速に対処してください。
黒斑細菌病などは、株周辺の風通しをよくすることで予防することができます。
うどん粉病はカリ肥料(根野菜の栽培に適した化成肥料)を十分に施すことで防げます。
根腐れ病も連作を避けて土中に水分をため過ぎないようにします。
ゴボウを植える前にしっかりと苦土石灰等を畑にまくことで対応できますので試してみましょう。
また、たまにですがアブラムシやヨトウムシ、ネキリムシなど虫がついてしまうことがあるので注意して下さい。
連作を行ってしまうと線虫類の被害に遭ったりします。
虫が出てしまった場合は早急に駆除しましょう。
殺虫成分を発生させる草花(マリーゴールドなど)を一緒に植えるとよいでしょう。
■栽培法
ゴボウは最初の成長が遅いので、雑草などが周りに生えると養分を取られ育ちが悪くなります。
雑草は見つけ次第早めに取り除きましょう。
[袋栽培と波板栽培]
ゴボウは地中深くにまで根を伸ばし収穫に手間がかかります。
培養土や肥料が入っていた袋を地表において、その中で栽培すると収穫がしやすくなります(袋栽培)。
方法としては、まず栽培場所の地面を耕しその上に底をくりぬいて土を入れた袋を置き、中の土に種をまいてください。
収穫するときは袋を破ればゴボウの周りの土が崩れ簡単に収穫できます。
また地中に波板を埋めその上でゴボウを栽培すると、板に沿うようにゴボウが成長していくので、
収穫がしやすくなります(波板栽培)。
波板を使用する際には、約20°の角度で地中に埋めましょう。
畑栽培
春に種まきを行った場合は約6ヶ月後の秋頃、秋に種まきを行った場合は約9ヶ月後の春頃に
根が直径2cmくらいにまで太くなり、葉が枯れ始めます。
こうなったら待望の収穫時期です。
収穫でき始めて2ヶ月間くらいが収穫時期 になります。
もしくは根が1〜1.5cmくらいの太さの時に早めに収穫し、若ゴボウとして楽しんでもよいでしょう。
収穫は、まず葉柄を根元から15cm程度残して上部分を刈り取ります。
ゴボウが生えている手前の地面を80cmほどの深さまで掘り、残しておいた葉柄を握って
掘った穴の方向に倒すようにしながら引き抜きます。
ゴボウは乾燥すると硬くなる ので、収穫した直後のゴボウも乾かさないように気をつけてください。
長期間保存する場合は土の中に埋め、土つきのまま湿らせた新聞紙に包んだ後ポリ袋に入れ
冷暗所に縦置きにして貯蔵するなどしてください。
時期を過ぎるとス入り(実に空洞や穴ができる状態)のゴボウになります。この時期を目安に収穫を終えてください。
プランター栽培
ミニゴボウの場合は種をまいてから大体70〜100日前後経つと
太さが1〜2cm程度になり食べ頃となり収穫の時期です。
根元をもって引き抜いて収穫しましょう。
少し早めに取ると柔らかいゴボウが収穫でき、より一層サラダ向きとなります。
長根のゴボウを植えた場合は太さが1cm程度に成長したころで若採りしましょう。
調理前にアク抜きをすることが一般的なゴボウですが、
実はこのアク抜きの時に水を黒くするものは、アクではなく
ゴボウに含まれる 栄養素のポリフェノール だということが判明しています。
他の栄養素も水に溶けだしてしまうで、栄養面からいえばあまりアク抜きはしない方がいいようです。
ただし、エグ味などが気になる場合がありますので特に生で食べるときには適度に水につけてアク抜きをします。
きんぴらごぼうやサラダ、鶏ごぼう炊き込みご飯などにすると食感や風味を楽しめます。
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