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植え付け |
種イモの植え付け |
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ホウレンソウ(春) |
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ホウレンソウ(秋) |
春まき 種まき……3月〜5月中旬 収穫 5月中旬〜6月
秋まき 種まき……9月〜10月 収穫 11月〜2月中旬
原産地はアジアで、初めて栽培されたのはおそらく現在のイランだったと考えられています。
ヨーロッパには中世末期にアラブから持ち込まれ、東アジアにはシルクロードを通って広まりました。
中国には7世紀頃、日本には江戸時代初期に渡来しました。
ホウレンソウは代表的な緑黄色野菜の1つで、栄養価が高いことで知られています。
ビタミン類やカロテン、鉄分やカルシウムなどのミネラル分は野菜の中でもトップクラスです。
ホウレンソウに多く含まれている鉄分は体内で血液をつくる働きがあります。
貧血は体内の鉄分が足りなくなると起こる症状なので、貧血気味の時はホウレンソウを食べると鉄分が補給できます。
ホウレンソウの赤い部分には骨の形成に関わるマンガンが含まれています。
葉の部分にはカルシウムなど日本人に不足しがちな体の基礎を作る栄養素が多く含まれています。
また疲労物質の乳酸を分解するビタミンB1も豊富に含まれて、体力がない方の体質改善 にもなります。
ホウレンソウは基本的に1年中種まきができますが、おいしくなる時期は冬なので秋まきが一番適しています。
収穫前に冷温にさらします。この処理は「寒締め(かんじめ)」と呼ばれています。
収穫可能な大きさに育ったらハウスの両袖や出入り口を解放し、冷たい外気が吹き抜けるようにして昼夜構わず放置します。
寒締めをおこなったホウレンソウは低温ストレスにより糖度が上昇します。
同様にビタミンC、ビタミンE、βカロテンの濃度の上昇が起こります。
次に適しているのは春まきです。
ホウレンソウは寒さには強いですが、暑さや湿気に弱いため真夏の栽培は避けた方がよいでしょう。
参考:農林水産省統計(平成23年産)
l 次郎丸 大葉肉厚で、根部は赤味が濃く新鮮味のある品種です。
l 豊葉 葉の切れ込みは深く、アクが少なくとくに食味がすぐれています。
l 新日本 葉は葉先の尖った長めの大葉で、2〜3段の切れ込みがあります。
l ビロフレイ 西洋主の一種でヨーロッパのほうれん草です。
l ノーベル 葉はあまり横に広がらず、やや縮みをもった濃緑色で葉肉が厚く大株に育ちます。
l キングオブデンマーク 秋播き用でトウ立ちが遅く、耐暑性もあり作りやすい品種です。
l パルク 葉はあまり横に広がらず、濃緑色の長楕円形で肉厚でやや縮みがあります。
畑栽培
l 苦土石灰。
l 完熟有機肥料。
l 化成肥料(窒素10:リン酸10:カリ10または8:8:8。)
l マルチフィルム。
l 種。
プランター
l プランター(底に穴があり、受け皿のあるもの)。
l 底石。
l 培養土。
l 化成肥料(有機肥料でも可)。
l 種。
■土作り
畑栽培
日当たり、水はけのよい場所 をえらびます。
ホウレンソウは酸性土壌に弱いため、種まきの2週間前には1uあたりに苦土石灰100gを施しておきます。
苦土石灰を施してから1週間後に完熟有機肥料2sと化成肥料80g〜100g(窒素10:リン酸10:カリ10
または8:8:8)を施し、よく耕してから畑を平らにします。
※苦土石灰と化成肥料は一緒に施すと化学変化が起きてしまうので別々に施してください。
プランター
基本的には培養土と化成肥料を混ぜれば出来ます。
化成肥料の場合大さじ2〜3杯、培養土と有機肥料の場合は3対1の割合で混ぜます。
手軽に済ませたい場合は肥料入りの培養土を購入すると混ぜ合わせる作業をせずに、そのままで種を植える事が出来ます。
種をまく前に肥料の栄養分を溶かすために肥料にたくさん水をかけておきましょう。
■種まき・植え付け
ホウレンソウの種は皮が厚く発芽しにくいです。
種まきをする前に一昼夜種を水につけて浸水処理をしておくと発芽率があがります。
畑栽培
普通栽培では畝幅を45〜60pとり、畝の土をよく押さえてから種をまきます。
ポリマルチ栽培では15×15p間隔に穴のあいたホーリーシートを使って1穴あたり8〜10粒程種をまきます。
種をまき終ったら上に1p程度土を被せます。
発芽が揃うまで、畝は乾かさないように注意します。
プランター
土の上に指で間隔が10〜15p程の2本線を引いて溝を作ります。その溝に1〜2p間隔で種をまきます。
種をまき終ったら種が隠れるように土を被せて手のひらで軽く押さえます。
■水やり
発芽が揃うまでは水やりを行って湿潤に保ちますが、立枯病・根腐れ病を防ぐ為に発芽後は徐々に水やりを減らします。
■追肥・土寄せ
畑栽培
秋まきでは栽培期間が長くなるため途中で追肥を行います。
化成肥料を畝間に少量ばらまき、土と混ぜ合わせます。
追肥の時に畝の表面を軽く削り除草をします。
プランター
二週間に一度追肥をします。プランターが小型の場合は化成肥料を大さじ2〜3杯ほど全体に追肥してください。
■間引き(芽かき・摘芯)
本葉が込み合ってきたら葉が重なり合わない程度に間引きしていきます。
間引きする際は茎が太く元気そうなものは抜かずに残しておきましょう。
また間引きしたものもおいしく食べられます。
■病気・害虫
立枯病やべと病には、耐病性ある品種を選ぶことです。
有機質肥料が多いと害虫が増えるので、肥料は控えて土を被せることです。
ポリマルチ を使用することも 害虫予防対策です。
■栽培法
トンネル栽培をすると寒い時期でも葉の柔らかくおいしいホウレンソウが作れます。
強い降雨で畝が固くなったら、表面を軽く耕して土をやわらげておきます。
秋まき をする際には、寒さで葉を傷めつけられないようにビニールトンネルなどで保護します。
間引きしながら収穫していきます。葉の長さが20〜25p程度になったら株を根ごとゴッソリ引き抜きましょう。
とうが立ったり、葉が黄色っぽくなってしまうとおいしくなくなるので、
耕してしまう前に収穫してください。
ホウレンソウはアクが非常に強いため、よくゆでましょう。
またバターとの相性がとてもよいので、ホウレンソウのバター炒めがおすすめです。
ほかにも、ゆでておひたしやゴマをあえても美味しくいただけます。
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