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植え付け 4月中旬〜6月中旬 収穫 6月中旬〜8月中旬
キュウリは【ウリ科】の実野菜です。
キュウリは 約90%以上が水分 という夏野菜の代表です。
みずみずしい風味と歯ごたえがあり、暑い夏にも食が進みます。
利尿作用のある成分 イソクエルシトリン が含まれているため、体のむくみをとる効果があります。
また、膀胱炎・急性腎炎といった病気の応急処置に効果があると言われています。
とても成長の早い野菜なので、育て始めると次から次に収穫出来ます。
ギネスブックには、世界一カロリーの低い果実として搭載されました。
キュウリは河童の大好物だとされ、キュウリの異称となっています(かっぱ巻き、かっぱ漬け)。
歴史
紀元前4000年前にメソポタミアで盛んに栽培されており、インド、ギリシャ、エジプトなどでも栽培されました。
6世紀に中国、9世紀にフランス、アメリカには15世紀末コロンブスがハイチに持ち込んで普及しました。
日本では江戸時代までは完熟させてから、食べていました。
1500年ほどの栽培の歴史をもちますが、完熟した後のキュウリは苦味が強く人気はありませんでした。
品種改良が行われて歯ごたえがよくなり、味も良いキュウリが出来て一気に人気になりました。
参考:農林水産省統計(平成23年産)
日本でのキュウリの栽培時期は梅雨の時期に重なりますので、病気に強い品種を選ぶように しましょう。
l 北宝2号 天候に左右されず高温・乾燥にも強く、多収で作りやすい品種です。
l 南極1号・3号 あまり場所を選ばない、どこででも栽培しやすい品種で、初めての方におすすめです。
l 鈴成四葉 平均果長は26cm程度で、曲がりが少なく肉質が良い品種です。
l 近成四葉 濃緑で中長形の良果で若取りしても美味しく、生食、漬物など家庭での菜園用に最適です。
l ときわ地這い 耐暑性が強く、高温期でも側枝の発生が良好で着果と肥大が良い品種です。
l 夏涼み 作りやすい耐病性夏秋キュウリで、果色は濃緑でテリがあり秀品率が高い品種です。
l よしなり 葉は小さくやや角型で、低温・弱光線に強い品種です。
l ときわ 平均果長19cm程度でそろいがよく、濃緑で多収の地這い用夏秋キュウリです。
l 南進 濃緑でツヤがあり、歯切れのよい夏秋キュウリです。
l なおよし 果色(濃淡)果長(長短)の変化が少なく、食味もおいしい多収品種です。
■苗の選び方
l 葉の色がきれいな濃い緑色であること。
l 本葉の数が3〜5枚で形がよいこと。
l 茎が太く節の間隔が詰まっていること。
l 接木の苗であること(接木の苗は病気に強く丈夫なので家庭菜園向きです)。
※キュウリはかなり成長が早い野菜です。
そのため、苗は買ってきたままの状態だとすぐに栄養不足になってしまいますので、
苗を購入した後はすぐに植え付けをしましょう。
種から育てる方法もありますが、家庭菜園の場合は苗から育てることをおすすめします。
畑栽培
l 苦土石灰。
l キュウリ専用肥料または野菜専用肥料。
※専用肥料がない場合は、有機配合肥料や化成肥料などを用意しましょう。
l 支柱(手の届く高さのもの:2mほど)。
l ひも(結束用)。
l マルチフィルムまたは藁や腐葉土。
l キュウリネット(使用する場合のみ)。
プランター栽培
l プランター(苗を植えた時、左右の幅及び深さに30cm以上の余裕があるもの)。
l 鉢底ネット。
l 底石。
l キュウリ専用または野菜専用の培養土(元肥入り)。
※肥料も混ざっており、そのまま使える状態の土が売っています。
プランターで栽培するときはこちらを使用すると便利です。
l キュウリ専用肥料または野菜専用肥料(固形タイプも可)。
※専用肥料がない場合は、有機配合肥料や化成肥料などを用意しましょう。
l 支柱1〜4本(手の届く高さのもの:2mほど)。
l ひも(結束用)。
l マルチフィルムまたは藁や腐葉土。
■土づくり
畑栽培
畑は風通しがよく、日当たりのよい場所に作りましょう。
根の成長の邪魔になる大きな石などを取り除いておきます。
植え付けをする2〜3週間ほど前までに、苦土石灰を土全体に加え土の成分を中和 させておきます。
1uあたり150gくらいが目安です。
植え付けをする1〜2週間ほど前に、キュウリ栽培専用の肥料(または野菜専用肥料)を土全体に与えます。
(※石灰をまいてから1週間ほど間をあけましょう)
20cmあたりまで掘り返し、しっかりと耕します。
キュウリを植える場所に畝を作ります。
キュウリの根は比較的浅い所に20cm前後の長さで広がります。
なので、15〜20cmほどの高さと40〜50cmほどの幅があればよいでしょう。
マルチフィルムや敷藁などで畝を覆います(マルチング)。
キュウリは40〜50cmほどの間隔をあけて植えていきます。
植える場所のフィルムには穴を開けておきましょう。
※キュウリは連作が苦手なので、ウリ科の植物を植えた場所は3年ほど避けてください。
プランター栽培
鉢底ネット、底石(底から約3cmまでが目安)、キュウリ専用の培養土(または野菜専用の培養土)の
順でプランターの中を埋めマルチフィルムや敷藁などで土の表面を覆います。
プランター栽培では土が乾きやすいため、保湿効果を高めるのに有効です。
■種まき・植え付け
キュウリの植え付けは霜のおそれの無くなった4〜5月頃が一般的です。
ただし、気温が18〜25℃くらいでよく育つ ので、寒い地域にお住まいの場合は5月〜6月頃に
植えるとよいでしょう。
畑栽培
作った畝に40〜50cmほどの間隔を空けて苗を植えるための穴を開けます。穴は苗が入っている
ポットと同じくらいの大きさで掘りましょう。その際、予めつるの誘導のために支柱を立てておきます。
支柱は苗を植える場所から10cmほど離してしっかりと立てます。ネットを使用する場合は、
ネットを支柱に括りつけておき、穴には軽く水をかけておきます。
苗を植える前に、バケツにはいった水の中に苗をポットごと浸します。
たっぷりと水が染みたら軽く水を切り、逆さまにしてポットを優しく外します。
掘っておいた穴に、苗を水平かつ浅めに植えます。
ポットから 苗を取りだすときや苗を植える時には、根を崩して傷めないように注意しましょう。
プランター栽培
理想は大きめのプランターに一株です。複数植える場合は苗と苗の間を30cm以上離します。
穴は苗が入っているポットと同じくらいの大きさで掘りましょう。その際、予めつるの誘導のために
支柱を立てておきます。支柱は苗を植える場所から10cmほど離した所に1本立ててもよいです。
プランターの隅に3〜4本の支柱をそれぞれしっかりと立て、上でまとめてピラミッド型にしてもよいでしょう。
(苗の時期に小さな棒で仮の支柱を立て、苗を支えます。)成長してから大きな支柱に取り換える方法もあります。
穴には軽く水をかけておき、苗を植える前に苗をポットごと、バケツに入った水の中に浸します。
たっぷりと水が染みたら軽く水を切り、逆さまにしてポットを優しく外します。
掘っておいた穴に、苗を水平かつ浅めに植えます。
ポットから苗を取りだすときや苗を植える時には、根を崩して傷めないように注意しましょう。
植え終わったらたっぷり水やりをします。
プランターは風通しがよく、最低でも5時間ほど日のあたる場所に置いておきましょう。
■水やり
キュウリは、特に水分が必要です。
水やりは、基本的に土の表面が乾いた時に行います。
まいた水が熱くなるとキュウリを傷めてしまうので、朝夕の涼しい時間帯に行いましょう。
苗の時期は根を腐らせてしまう恐れがあるため、あまり頻繁には行いません。
実がなり始めてからは、土の状態をよく観察し水分を絶やさないようにしましょう。
※実の約90%以上が水分でできているため、成長の過程で水やりが足りないと曲がったキュウリになってしまいます。
梅雨明け以降は高温乾燥によって急激に草勢いが衰える危険があるので、十分な水管理をしましょう。
※特にプランター栽培の場合は土が乾きやすいため、水分不足に注意しましょう。
■間引き(芽かき・摘芯)
2週間ほどたち株が成長してくると、葉と茎の間にわき芽が生えてきます。
わき芽を放置すると、風通しが悪くなったり葉が覆ってしまうので日が当らなくなったりします。
余計な養分を取られ、株の生育を阻害しない為に5段目あたり(下から5枚目)までのわき芽や花芽は取り除きましょう。
実になるのは雌花です。雌花が咲いた所にはすでに小さくキュウリの実が育ってきています。
6段目以降のわき芽や葉や雄花は、ある程度残しつつ育ち過ぎなら摘んでおきましょう。
中心のつるが支柱の高さ以上に伸びたら、摘心してそれ以上の成長を抑制します。
■追肥・土寄せ
キュウリは成長が早いため土の栄養不足になりがちです。栄養を補うため約2週間ごとに追肥を行いましょう。
追肥は根元から20cmほど離した所にまき、土を被せます。この時根元にまいてしまうと枯れてしまうので
注意しましょう。目安となる量は、お使いになる肥料のパッケージなどに記載がありますので表示を参考にして
ください。(目安としては一株に対して大さじ1〜3程度です。)
プランター栽培の場合は固形タイプの追肥などを使用すると簡単で便利でしょう。
■病気・害虫
キュウリは病気になりやすい野菜です。病気や害虫に強い接木の苗で育てることが第一です。
万一、病気にかかってしまったら周囲に伝染する前に葉の切り落としや薬剤散布など、出来るだけ早く対処するように
気を付けてください。
葉が粉を吹いたように白くなっていたら、うどん粉病という病気ですのですぐにその葉を切り落としましょう。
また、ハダニなどの虫がついてしまうこともあるので注意です。
マルチングを行うと雑草が生えにくく、病気の予防になります。
特に雨の多い所では行うようにしましょう。
殺虫成分を発生させる草花(マリーゴールドなど)を一緒に植えるとよいでしょう。
■栽培法
誘引
つるが伸びたら、真っ直ぐ上に成長するように誘導します。
8の字を描くように緩過ぎず、きつ過ぎないよう優しく支柱に結んでいきます。
つるはすぐに伸びるので、誘引作業はこまめに行いましょう。
植えてから2ヶ月ほどで実が20cm位にまで成長します。こうなれば待望の収穫時期です。
14〜15cmのミニサイズで収穫しても、普段とは違う食味が味わえます。
キュウリは成長がとても早く、一日に数cmも大きくなってしまいます。
少し小さいかな、と思っても早めに収穫しましょう。
そうしないと皮が硬くなり、たった一日で食べ頃を逃してしまいます。
収穫すればまたすぐに新しいキュウリの実が出てきます ので、早く収穫することによって収穫量を増やせます。
あまり収穫せずにいると、実にどんどん養分をとられ栄養不足になり枯れてしまいますから気をつけてください。
6月〜8月頃までが収穫時期となります。
食卓では、キュウリはそのまま食べることが多いです。
洗ったキュウリに塩をふって板の上で転がす「板ずり」をすると、トゲもとれて食べやすくなります。
浅漬けにすると塩とはまた違った風味を楽しめますので、ぜひお試しください。
栄養と効能
ナトリウムの働きによって利尿作用でむくみ・だるさを改善し、血圧降下や腎臓病予防に役立っていました。
皮の成分のピラジンに血液サラサラの効果があると言われています。
血液が固まるのを防ぐので、脳梗塞や心筋梗塞の予防治療に効果があります。
皮まで食べた方が様々な効能が得られる事がわかります。
ぬか漬けにすると、ぬかの中の栄養を吸収する為にきゅうりにない新しいビタミンB1・B4の栄養素が加わります。
さらにビタミンC・Kやカリウム・銅の栄養分が大幅に増えて乳酸菌の力も加わって疲労回復に効果を発揮します。
まさに欠点の無い健康野菜の代表です。
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