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春まき 種まき……3月中旬〜4月中旬 収穫……5月中旬〜7月中旬
秋まき 種まき……7月中旬〜8月 収穫……10月中旬〜1月
ニンジンはセリ科の野菜で、日本では16世紀頃細長い東洋種が伝来し栽培されたと言われています。
後に江戸時代後期に太く短い西洋種が入ってくると、東洋種は栽培が難しい事もあり次第に西洋種が栽培の
主流となってきました。
英名のキャロット「carrot」は人間の体内でビタミンAに変わるカロテン「carotene」の語源となっているほど
カロテン含量がとても高く、またミネラルや食物繊維も多く含まれ、
とても栄養のある緑黄色野菜の代表的ともいえる 野菜です。
かつてはニンジン独特のにおいや風味がきつく子供の嫌いな野菜の筆頭でしたが、現在では品種改良が進んで
好きな野菜の一つとして数えられる程になりました。
参考:農林水産省統計(平成23年産)
西洋種(短根種:長さ15〜20cm)と東洋種(長根種:長さ60〜70cm)があり、
一般的に多く流通している西洋種の方が比較的栽培が簡単です。
品種で大きさ、色が大分違うので栽培してみたい品種に挑戦してみるのが良いでしょう。
ニンジンは長さで品種名が異なります。
三寸ニンジン、四寸ニンジン、五寸ニンジン、大長ニンジンとあり、それぞれ人参の根の長さと、
収穫までの長さを表しています。
※よく目にする20pぐらいの長さのニンジンは五寸ニンジンです。
国内では「金時ニンジン(京ニンジン)」と「島ニンジン(琉球ニンジン)」の2品種が主に栽培されていますが、
流通が少なく生産量も減少している為、あまり見かけません。
l 金時ニンジン 中長型で長さ30センチ前後の紅色の肉質は柔らかくて甘みがつよく、ニンジン臭さが少ない品種です。
l 島ニンジン 冬どりの黄金色で味が良く、肉質は軟らかく甘味が強いニンジンです。
「パープルスティック」「パープルパープル」といった品種がある紫ニンジン、「ベビーキャロット」「ピッコロ」といった品種の
ミニキャロットがあります。
特にミニキャロットは通常のニンジンの約半分の期間(60日前後)で収穫でき、大きめのプランターも
必要ないので、初心者の方、プランターやコンテナなどで 簡単に栽培したいという方にはおすすめです。
l パープルスティック スイカなみの甘さでポリフェノールを含んだニンジンです。
l パープルパープル 外側は暗紫で、中身も黒に近い紫色の根すべてにアントシアニンを多く含みます。甘みが強く生食に最適です。
l ベビーキャロット 通常より小さめのニンジンです。味は濃厚で生で食べると美味しさの違いがより実感できます。
l ピッコロ ウインナソーセージに似た小型の極早生種で、肌・芯ともに鮮紅色で美しい品種です。
l 化成肥料。
l 苦土石灰。
l 堆肥。
l 種。
l 通常より底が深めなプランター・コンテナ(65号プランター並みの深さが必要です)。
l 鉢底ネット。
l 野菜用の培養土。
l 化成肥料。
l 苦土石灰。
l 種。
日当たりのよい場所を選び、種まきの2週間ぐらい前迄に石灰を撒き土壌をアルカリ化させましょう。
ニンジンはアルカリ性よりの土壌を好みます。
苦土石灰を1u当たり100〜150gを散布し、葉菜よりやや深めに耕しましょう。
次に1週間〜3日前までに、1uあたり堆肥を2kg・化成肥料100gを元肥としていれておき、
再びよく耕し混ぜておきます。
土ができたら畝を立てます。鍬などで土を盛り上げるように両側から寄せ、上をならします。
条間は大体30p、株間は徐々に間引いて最終的に10p程度にします。
畝幅は「条間(30p)×条数」で作りましょう。
高さはやや高くする程度で構いません。
アルカリ性の土壌を好む野菜の為、石灰などをいれて中和させましょう。
市販されている野菜専用の粒状培養土を用意するのもいいでしょう。あらかじめ肥料が配合されている為、
種まき、発芽後の間引きまで肥料が必要なくなります。
次に種をまく前に土にたっぷりと水を含ませて置きます。
気温15〜25℃前後の頃に発芽しますので、ニンジンの種まき時期は種類や住んでる地域によって多少のズレはありますが
大方以下の時期になります。
春まき・3月中旬〜4月上旬・・・・・収穫・5月〜7月
生育期間が短い三寸系や四寸系の早生種か中生種やミニニンジンなどが主流
夏まき・7月中旬〜9月中旬・・・・・収穫・11月〜3月
暑さに強く生育期間が長い五寸種や長根系が最適
種まきをする前日までに種を一昼夜水につけておきましょう。
ニンジンの発芽率はあまり良くないので、浸水処理をしておくと良いです。
土づくりをした畝に、スジまきで種をまきます。
土に指先で線を引く感じでおよそ1cm幅くらいの浅い溝をつくり、スジとスジの間隔(条間)は、
およそ10cm空けて2本くらい溝をつくっておきます。この溝にぱらぱらとまいていきます。
ニンジンは好光性種子といわれ、光が届かないと発芽しない 為、土は薄く被せておきます。
次に足で踏むなどして鎮圧します。耕したばかりの土は、水はけがよく乾燥しやすい状態です。
ニンジンは発芽するまで乾燥に弱い為、鎮圧をしておくと乾燥しにくく、また発芽し易くなります。
基本的には露地栽培と同じでスジまきで種をまきます。
列と列の間を約10〜15p程あけて、5mmの深さのまき溝を作ります。まき溝に1p間隔に種をまいていきます。
上から土をごく薄くかけて、軽く押さえて密着させます。
種が流れないよう注意して、水をたっぷりとかけましょう。
種を植えてから約1週間で発芽します。土の表面が乾かないように適度に水を与えましょう。
ただし与え過ぎは禁物ですので注意しましょう。
最後にたっぷりと水を与え、日の当たる場所に置き、発芽するまでは土の表面を乾かないようにしましょう。
乾燥を防ぐために濡れた新聞紙などかけて保湿する様にすると効果的 です。
1回目の間引きが終わった頃に条間に化成肥料を追肥 しましょう。
ニンジンの苗は、とても弱くすぐに倒れてしまう ので、この時に株のまわりの土を寄せて
苗を安定させておくといいでしょう。
2回目の間引きの後にも追肥を行ないます。
ある程度ニンジンが成長して、土の中から根が見えてきたら必ず土で覆い隠すようにしましょう。
発芽し葉が3〜4枚程度になったら、1回目の間引き を行ないます。育ちの悪い苗を間引き、
4〜5cm間隔になるようにします。
ニンジンは初期生育が遅いため、雑草の方が早く大きくなることがあるので除草は早めにしておきます。
葉が6〜7枚程度になったら株間が10p間隔になるように2回目の間引きを行ないます。
根に陽が当たるとその部分が緑色に変化してしまい、固くなりますので注意が必要です。
アゲハ蝶(キアゲハ)の幼虫やアブラムシなどが付き易い為、見つけ次第駆除しましょう。
発芽後の初期の育ちが緩やかなので、周りの雑草の生長に負けてしまいます。
畑栽培の場合、こまめに除草 を行ないましょう。
やや冷涼な気候を好むので、プランターの場合日当たりがいい窓辺などで育てるのがよいでしょう。
一般的な五寸サイズの品種なら、種まき後約100〜120日ぐらいが収穫時期です。
見た目の目安としては、地上に顔を出している根の部分が直径4〜5p程度になっているものです。
太っているものから順に茎元をもって、引き抜きましょう。
冬に入ると成長はゆっくりになるので、成長が遅かったものについては2月頃まで収穫も可能です。
収穫が遅れると大きくなりますが、根が割れたり味が落ちたりしますのでなるべく 適正時期で収穫 するようにしましょう。
ニンジンはカロテンの豊富な食べ物です。カロテンとは油に溶ける脂溶性ビタミンの事で、油と一緒に取ることで
ビタミンAとしての吸収率がより高くなります。
※生のニンジンで10%、ゆでた場合で30%、オリーブオイルなどの油を使うと50%〜70%とかなり差があります。
油を使った料理、てんぷらやきんぴら・サラダ(油入りのドレッシングを使用)・バターソテー・炒め物などにすると効果的でしょう。
また葉には根の2倍以上のビタミンAを始め、タンパク質(根の3倍)、カルシウム(根の5倍)、脂質、鉄分、ビタミンCなど、
栄養分が豊富に含まれています。妙め物、揚げ物にするといいでしょう。
間引いた葉も“間引き菜”として、生でおいしく食べることができますので活用しましょう。
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