種まき |
植え付け |
種イモの植え付け |
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パセリ |
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春まき 種まき……3月中旬〜4月中旬 収穫……7月中旬〜8月中旬
秋まき 種まき……8月中旬〜9月 収穫……10月〜4月
パセリはセリ科の二年草(※種をまいて2年で枯れる植物)です。葉や茎に強い香味があり、
食中毒予防・食欲促進効果があるため、主に料理の添え物・飾り、サラダやスープなどに利用されます。
地中海沿岸原産で日本には18世紀頃、江戸時代にオランダ人が持ち込んだのが始まりです。
和名では「オランダゼリ」と呼ばれています。
冷涼な気候を好み、25℃以上の高温になると生育が悪くなります。寒さには割と強く、0℃に下がっても枯れません。
収穫期間が長く作りやすい野菜でうまく種まき時期を組み合わせれば 一年中収穫する事が可能 です。
独特のパセリの香りは口直しになり、食中毒の予防や口臭防止に効果があります。
パセリはカロテン、ビタミンC、ビタミンKの含有量が野菜の中でも一、二を争うほど多くミネラル分も豊富に含みます。
参考:農林水産省統計(平成23年産)
葉が縮れた縮葉種と葉が平たい平葉種があり、主に日本で「パセリ」といえば一般的に縮葉種の事をいいます。
平葉種はヨーロッパが主流でこちらは「イタリアンパセリ」と呼ばれています。
見た目がミツバやセロリに似ていて、ヨーロッパの方に日本のパセリを見せても分からない事が多いみたいです。
ちなみに「イタリアンパセリ」の栽培法は「パセリ」と同じです。
品種は多数ありますが、家庭菜園では以下のパラマウント系のような耐暑性・耐寒性があり季節をあまり問わずに
栽培できる品種が良いでしょう。
l 中 里 鮮緑色で葉量多くボリューム感があり、縮み・色沢に定評があります。冬季の低温期にもよく伸長し収穫後も日持ちが良いです。
l 瀬戸パラマウント 分類はセリ科・ミツバ属です。ビタミン・ミネラルが豊富な緑色健康野菜で、1年中利用でき作りやすい品種です。
l USパラマウント 暖地の冬獲りハウス栽培用の品種で葉形、葉色、カール等、大幅に改善された品種です。夏まき栽培に向いています。
畑栽培
l 苦土石灰(1u当たり100g)。
l 腐葉土など(1u当たり2s)。
l 化成肥料(1u当たり200g)。
l 種(苗から始める方は苗)。
プランター栽培
l 深さ20センチ以上ある鉢かプランター。
l 鉢底ネット(鉢底の水抜け穴から土が流れないようにする為)。
l 底石。
l 種(苗から始める方は苗)。
l 苦土石灰。
l 赤玉土(小粒)・腐葉土など。
■土作り
石灰をよく混ぜ込んで酸性を中和 します。パセリは酸性の土壌では育ちにくいからです。
また、水はけの悪い土壌では上手く育たないので注意 しましょう。
特に粘土質の土壌は苦手で、腐葉土や砂などを混ぜ込んで改良します。
鉢植えの場合は赤球土(小粒)7:腐葉土3の割合で混ぜ込みます。
■種まき・植え付け
畑栽培
まき時は、春3〜4月、秋8〜9月の2回です。
タネは2つ以上くっ付いた状態で発芽しにくいので、まく前にガーゼなどに包んで一晩水に浸しておく と発芽し易くなります。
種まきの前日までに 畝に十分に冠水 をさせます。
当日、畝に株間25〜30cmで直径5cm、深さ5mmくらいのまき穴をつくり、たねを10〜12粒ずつまきます。
発芽率は60〜70%と低いので、厚まきをした方がいいでしょう。
※育苗箱を使用する場合1cmくらいの間隔でばらまきをし、葉が5〜6枚になるまで育苗します。
光好性のため、覆土はごく薄く、タネがかくれる程度 にします。
プランター栽培
パセリは移植を嫌うので、プランターや鉢に直まきをします。
タネは発芽しにくいので、まく前にガーゼなどに包んで一晩水に浸しておくと発芽し易くなります。
鉢底石を敷き詰めたプランターや鉢に種まき用土を入れ、鉢底から水が流れ出るまで水をかけます。
株間を6〜7cmとって1ヶ所に4〜5粒ずつ点まきします。
光好性のため、覆土はごく薄く種がかくれる程度にします。
種が流れてしまわないように気をつけながら、霧吹きやハス口の付いたじょうろでたっぷりと水を与えましょう。
※パセリは初期成長が遅く、種から育てると定植可能な苗に成長するまでに2ヶ月以上もかかる為、
初心者の方は 市販の苗を購入して植え付けるのが手軽でいいでしょう。
植え付け
本葉が5〜6枚くらいに育ったころ、株間20〜30cmくらいに植えつけをします。
注意点として、パセリは移植を嫌うので根を傷めないように気をつけ、また株元を埋めすぎないようにします。
植え付けが終わったら、たっぷりと水を与えてあげましょう。
※プランターや鉢植えの場合は植えつけて2〜3日は直射日光に当たらない場所で育てます。
■水やり
畑栽培
土が完全に乾いたら、水をたっぷりと与えましょう。
晴れが続いた場合はこまめに与えるのがコツです。夏の乾燥する時期には、畝間に敷きわら(又は干し草)をして防暑、
乾燥を防ぐのも良いでしょう。
プランター栽培
乾燥し易い為土が完全に乾いたら、底から水が流れ出るくらいまで水をやります。
半月に1回、化成肥料を施し、用土によく混ぜ込みましょう。
水切れ・肥料切れすると葉が黄色くなり風味が落ちるので注意 しましょう。
■追肥・土寄せ
追肥は定植の2〜3週間後に行い、以後約20日〜1ヶ月おきに追肥をし、畝の肩に土寄せします。
収穫期間が長いので 肥料不足にならないよう注意 します。
■間引き(芽かき・摘芯)
通常、種まきから約10〜15日前後で発芽し、子葉が開いてきます。
この時に生育が悪い株を間引きし5〜6本にしましょう。
その後、徒長を防ぎ、しっかりした株をつくるために計3回ほど間引きをします。
本葉が2〜3枚ごろに徒長ぎみのものを間引き2〜3本にします。
本葉が5〜6枚ごろまでに生育がよく、葉がちぢみ反転している株を残して一か所1本にします。
芽出しをすると乾燥に弱くなるので、発芽がそろうまで土が乾燥しないように、こまめに少量ずつ水をあげましょう。
しっかりと日が当たる場所よりも、半日陰くらいで栽培すると風味が程良く、食感も良くなるためおすすめです。
家庭菜園スペースとして使いづらい軒下などを積極的に利用しましょう。
真冬でもビニールトンネル保温すると安定した成長と収穫が可能です。
ただ、被覆せずにそのまま栽培して、雪をかぶってしまっても(成長はほぼ止まりますが)枯れる事はなく、
暖かくなるとまたぐんぐん成長を始める ので、保温は特に必須ではありません。
種まきからおよそ100〜110日前後、本葉が12〜15枚ぐらいになれば、いよいよ
収穫時期 です。
完全にカールしたものを外側の下葉から摘み取ります。
株が弱まる為、一度にたくさんの葉を摘まないように注意しましょう。
本葉8〜10枚ぐらい常に残しておくといいでしょう。
茎を上に引っ張ると、株が痛むので根もとからはさみなどで切り取るのがおすすめです。
とう立ちしてきたら早めに摘みとり、わき芽が出てきて収穫ができます。
一度収穫すると、3年ぐらいは収穫可能 ですので、葉の展開に応じて2週間くらいの間隔で収穫します。
越冬前後にかれ葉や開き過ぎの下葉などをとっておくと良いでしょう。
「料理の彩りとしての脇役」的に使われることが多いパセリですが、実はとても栄養豊富な野菜なのです。
量をたくさん摂ることは大変ですが、料理にプラスすれば栄養バランスがアップします。
また味や香りが苦手と言う人には、揚げ物や油料理にすると食べやすくなります。
水洗いし冷凍保存しておいて、使用する際の直前に取り出し、手で軽くもむと簡単にパセリのみじん切りができます。
それをソースに使ったり、ドレッシングに加えたりするのも良いでしょう。
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